You're a RPG Suicide.

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なんかむかつく

シミュレーションRPGとギャルゲのプレイヤー層は被っているんだろうか。それとも世の中のゲーマーは大抵ギャルゲにも手を出しているんだろうか。何が腹立つって、ここ数日間遊んでいたSRCスーパーロボット大戦のシステムを再現したフリーのSRPG作成ツール)製の長編ロボット物のフリーゲームだ。全30話と大風呂敷を広げている。テキストは軽快かつコミカルで楽しめるものになっている。個人的にはもっとシリアスな方が好みなのだが、結構ツボに入って笑わされたところもあった。ゲームバランスも良好で、機体の個性がよく引き出されている。

一方で、キャラ造形は一部のキャラにおいて希薄でイメージが弱い。ヒロイン候補のキャラにそういうキャラがいるのはどうだろう。必然的に印象の強いキャラを攻略していくことになる。が、このゲーム、どうやら選べる可能な選択肢で、一回の間違いも無く全部同じキャラを選択していかなくてはならないようなのだ。私が28話をクリアすると、容赦なくバッドエンドになってしまった。何のフォローもない。失敗があるとすれば、只一度、5話くらいのところで選択肢を選び損なったことがあった。しかし、このときの選択肢は何の前ぶりもなく時限性の選択肢で、マウスを約3秒以内にクリックできなかったので、その(自分が攻略しようとした)ヒロインを選ばなかったことになってしまったのである。そして、まあ一回くらい挽回できるだろうとそのまま進めてしまったのである。

後でイベントデータを覗いたところ、ここでマウスで選択肢をクリックして選ばず時間切れになると該当ヒロインキャラの好感度が下がる(他のキャラのルートに行く)ことが分かった。が……このゲームはかなり戦略性を求められるゲームで、やりごたえがある。プレイにも相当時間がかかったし、正直、二度プレイしたいとは思わない。私も以前はファイアーエムブレムを何回もクリアして毎回違うキャラを育てて遊んでたものだが、最近はそういう根性がなくなってしまった。今更5話まで話を巻き戻してプレイする気は起こらない。

このゲームの場合ある程度決まりきった戦術が定まっていて、複数回プレイしたところでそれが大きく変わるものでもない。だから何回もやり直す気にもならないのである。また、以前プレイしたことのあるSRC製ゲーム「オリオン戦記ハイペリオン」(ちなみにプレイ後のご褒美としてHシーンがある……すなわちエロゲである。が、内容は至って良質のロボット物である。このゲームの方が難易度は低かった。後、話がやや短かったので、2回クリアした。難易度が低いのはやはりエロゲだからか?)では、最初からギャルゲーであることが前提になっており、毎回ステージ後に会話イベントがあった。このときヒロインを選択できるので、それで好感度を操作できる仕掛けになっているのである。また、攻略したいヒロインとの好感度が段々上がっていく様が会話の発展度合いから見て取れた。

今回プレイしたゲームは、基本のストーリーがしっかりしている。しっかりしすぎていて、ヒロインと主人公の恋愛模様など入るスキが無い。はっきりいって、ギャルゲー的要素はどう見てもオマケにしかみれない。にも関わらず、ヒロインのフラグを立て損ねると最終シナリオがみれないばかりかバッドエンドなのである。RPGはスコアを稼ぐタイプのゲームとは違い、それをプレイする者は、基本的にはエンディングを目指して遊ぶものと私は思っている。エンディングは頑張ってプレイしてくれたプレイヤーへの「ご褒美」なのだ。それを、ゲームのメイン部分でない、時限性の選択肢選択一回で台無しにされたことには非常に腹立たしいものがある。

コンシューマゲームでも、ファイアーエムブレムなどでアイテムを集めてないと真のエンディングにたどり着けないとかはあったが、それはむしろ悪例なのではないかと思う。MOTHER3の開発に関する糸井重里のインタビューを見てみるといい。現代人は時間に追われている。長編で、しかも何度も分岐するゲームを何回も遊んでいる暇があるわけではないのだ。一回のプレイで興奮を味わい、そして余韻に残るような、そんなゲームをやりたい。また、作ってほしい、と思う。

怒りに任せて長文を書いてしまって、非常に感情的なものになってしまった。多少擁護するところがあるとすれば、ヒロインとの交流を適当にやるとバッドエンドになるよーとゲーム中で警告があったことだ。でもやはり、本来反射神経のゲームではないSRPGで、それを要求される場面があって、それが結果的にバッドエンドに結びつくというのは頭にくるものである。言っておくが俺はちゃんとヒロインを決めてプレイしたのだ。

もうゲームのタイトルをばらすが、「AW戦記ツヴァイブレイドアドバンス」というゲームである。シミュレーションゲームパートは非常にバランス良くできていて楽しめた(一部クイックセーブ・ロードで乱数を変えてプレイする必要がある場面もあったが)。それだけに惜しい。あとそれから、顔グラフィックが自作ではなく、複数の作者のものを使用している。普通のゲームとして考えたら大して気にならないが、恋愛要素を考えれば、ヒロインキャラの顔がばらばらというのは考え物である。さて、この日記を見て遊んでみようという人は、せめてイベントデータをいじって時限性選択肢を解除しておくといいだろう。


追記:どうでもいいが、ヒロインキャラが複数いるSRPGのはしりは、ファイアーエムブレム聖戦の系譜ではなかったかと思われる。人気作品でもあるし、今この系統のフリーゲームを作っている作者は(商業ゲームでもいそうだが)プレイしている人が多いことだろう。ちなみに数回クリアしたが、二章の主人公セリスのパートナーは、ラナ、ラクチェ、ラクチェ、ラクチェ……endlessであった。俺にもそんな時期があった。本当にどうでもいいが。

追記2:正直、全26話とかいう作品多いが、長くてだるい。せめて13話。理想は8話くらいの短編をいくつか遊びたい、というのが正直なところである。例えば、テレビアニメをまとめて観ようと思うとかなり疲れる。その点、OVAは話がコンパクトにまとまっていて見やすい。その辺ちょっと考えてほしいなと思う。例えば、キャラクターは同じで別々に数話ずつの短編があって、機体とかアイテムの持ち越しができるとか、遊びやすいスタイルがきっとあると思う。別に大長編を完全に否定するわけではない。十分な間がないと描けないストーリーもあるだろうし。しかし、今回味わったようなやるせなさをもう一度経験する羽目になるかと思うと、他の長編に手をつけるのが億劫になるのだ。