You're a RPG Suicide.

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クラス制の難点

キャラクターをクラス(職業)で表現しようというのは一番最初のRPGの試みであり、今でも多くのRPGで用いられている。一方で、スキル(技能)だけでキャラクター個性を表現しようというゲームもある。こっちは主流とは言い難い。
昔のゲームは一度クラスを決めたら変えられなかったが*1、最近のゲームでは転職システムや、複数のクラスを組み合わせてキャラクターの個性を多様化できるようになっている。
だが、TRPGがデータを持ち、それに優劣があるゲームである以上、キャラクターの純粋な強さに差が出来るのは仕方が無い。そして、クラスの組み合わせなどをルールブック読みながら考えていけば、自然と最適解……つまり、強力な組み合わせに行き着くのである。
もちろんこれを知っていて敢えてやらない人は多い。ファイター一筋とか、モンク一筋とか*2。ただ、そういうむしろ正統なはずのキャラクターが、複雑に計算されたややこしいキャラクターに明らかに性能的に劣る、というのはどんなゲームでも発生する。
アリアンロッドRPGは2回ほど低レベル域で遊んだことがあるだけだが、メインクラスとサブクラスの組み合わせで本当に使えないキャラが発生するというのは目にした。また、高レベルになると、モンクに一回転職してから戻ってくるというのが有効であるらしい。……あの世界のモンクって一体何なんだ(笑)
D&D(3.0〜3.5版)は多分もっとひどい。移動力が10フィート上昇する能力を得るためだけにバーバリアンのクラスを1レベル入れるとか、《二刀流》のボーナス特技を得るためだけにレンジャーを1レベルだけとるとか*3、前衛に回復のワンドを振らせるためだけにクレリックを1レベル混ぜ込むとか、トゥルー・ストライクを撃つ能力が欲しいがためにソーサラーを1レベルだけとるとか。やりたい放題である。
クラスを単にキャラクターの性能としか考えないからこういうことが起こる。本当にキャラクターを愛しているなら、ちゃんとキャラクターの背景を考えながらクラスをとっていくべきだと思う。まあ、世にいうマ○チキン*4な人は、クラスの取得について多少無茶な、ときにはとんでもない理由を持ち出してくるかもしれない。
「俺は強さに憧れてモンクの道場を訪れたが蹴り出された。しかし、奴らの技はしかと目に刻んできたぞ!」
「私は一時期町の喧騒に嫌気がさして荒野をさすらっていました」
「何故か知らないがいきなり魔法の力に目覚めたぞ!」
……まあ、筋が通っていればそれはそれで楽しいキャラクターだと思うし、そういった事件がクラスに反映されていれば、個性付けとして重要な機能を担うと思う。しかし、皆が皆これをやると、
「この世界の戦士は一度はモンクの道場を訪れることになっている」
「この世界の騎兵は必ず魅力の値が11以上である*5
などという世界観の変容が発生してしまうので、気をつけるようにしたい。てか、気をつけろ、俺(死)

*1:クラシックD&Dなんて、エルフとかドワーフとかクラスだったし。そら種族変えるのは無茶や(笑)

*2:単に選ぶのが面倒という人もいる

*3:3版時代の話。3.5では2レベルとらないといけなくなった。

*4:俺も当然含まれる

*5:ソーサラーの1レベル呪文を撃つための最低条件