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ダンジョンズ&ドラゴンズ3.5版

3.5版において、足払いは極めて強力になった。リーチウェポン*1を使えば、接敵される前に機会攻撃で足払いをかけてこかすことが可能である。《迎え討ち》 の特技があれば、立ちすくみ状態でも足払いできる。実に凶悪である。
最も性質が悪いのは、足払いの判定は、筋力対筋力or敏捷力の能力値判定であるという点に尽きるのではないだろうか。つまり、キャラクターのレベルは一切考慮されないのである。キャラクターの基本攻撃ボーナスが加算される組み付き、およびフェイントのルールと比べるとこれは少々異様であるといわざるを得ないだろう。
足払いが一度かかってしまえば、立ち上がる際に機会攻撃が確定する……はいずって移動してもこれは避けられない。しかし、それより致命的なのは、立ち上がる行動に移動相当アクションを消費してしまうため、そのラウンドは基本的にあと1回しか攻撃できないということである。これは痛い。高レベルになったために攻撃回数が増加した戦士系のキャラが一気に弱体化する。二刀流キャラだともっと悲惨だろう。一応伏せながらでも複数回攻撃が出来ないことは無いが、近接攻撃ロールに-4ペナルティ、そして相手側の近接攻撃ロールに+4ボーナスが入る。相当レベル差が無い限り、まともな勝負にはならないだろう。
実際、私はDMとして5Lvパーティーに12Lvのブラックガード*2をぶつけるという暴挙ともとれる行動に出たが、壁際で足払いハメを喰らうことにより、なんとかギリギリPC1人を殺害するという戦果しか上げられなかった。PCを殺したことを自慢するのはお世辞にも褒められた行為では無いが、PCの1人がブラインドネス、もう1人がビストウ・カースを喰らった際、クレリックがそれらを解呪する呪文を準備してきてなかったり、死んだPCが集中攻撃を浴びた理由が、盾を捨てて両手攻撃で一気にカタをつけようとしたことに起因するなど、戦術的ミスがあってこの結果*3である。いかに足払いが強力であるかを思い知らされたセッションであった。
戦士大全には《伏せ戦闘》 という追加特技があるが、これは1回の攻撃に成功するとフリー・アクションで起き上がれるというもので、足払いに対して非常に効果的である。また、伏せ状態によるペナルティを受けなくなるのも大きい。ただし、前提条件として《神速の反応》 が必要となるなど、特技数を圧迫する点で使い辛い。
プレイヤーズハンドブックⅡなどには割り込みアクションで起き上がれるスタンド呪文が追加されている。足払いの脅威に対応するための呪文であろうが、そもそも呪文が使えないファイターにとっては全く無意味である。
来年には4版が海の向こうで解禁になるが、是非とも足払いに基本攻撃ボーナスが加算されるようにしてもらいたいものである。っていうか、ハウスルールで導入を検討してもいいかもしれないなあ*4

*1:特にスパイクト・チェイン

*2:内約はクレリック8/ブラックガード4である。クレリックLvを9にするとスレイ・リヴィンとかが使えたりしてちょっとひどいので8で止めておいた

*3:PC1人死亡、他は殆ど無傷

*4:《足払い強化》 の特技があると+4ボーナスなので、かなりの確率でこかされる。人数が少ないと本当に泣ける